フッ素は虫歯を防ぐために歯医者で塗布されたり、歯磨き粉に入っている事が多いです。
しかし、同時にフッ素は有害であるということ。
本記事ではフッ素の役割や危険性、口腔ケアの重要性についても詳しく解説していきます。
おススメのフッ素フリーの歯磨き粉も紹介しているので、ぜひご参考ください。
フッ素について
まずはフッ素とはどういうものか、必要性、危険性などを詳しく見ていきましょう。
フッ素とは
フッ素とはハロゲン族の非金属元素です。非常に反応性が高く、自然体では単体として存在せず、フッ化物という化合物で存在しています。
フッ化物とはフッ素原子が陰イオンとして存在する化合物のことを指します。
身近な例でいうと、歯磨き粉に入ってるフッ化ナトリウム(フッ素+ナトリウム)もフッ化物の一種です。
フッ素は必須栄養素?
さまざまなサイトで「WHO(世界保健機関)とFAO(食糧農業機関)はフッ化物を必須栄養素として位置づけている」と記載されていますが、確認がとれませんでした。
1950年代に歯科医は健康の歯の為にフッ素を摂取することが必要と信じていましたが
現代ではフッ化物を摂取しなくても歯の健康を守れるとし、必須栄養素ではないことが認められています。
フッ素の役割
- エナメル質保護
フッ素はエナメル質を強化し、酸による溶解や菌の攻撃から歯を守ります。エナメル質は歯の表面を覆う堅い組織で、フッ素によって強固になります。 - 再石灰化
歯から溶け出したリンやカルシウムが再び歯に戻ろうとする再石灰化を促進します。 - 菌の抑制
虫歯の原因となる酸を作る菌の活動を阻害し、虫歯の発生を予防します。
フッ化物歯磨き粉を使用することで虫歯患者は減少傾向にあります。
なぜフッ素が問題なのか
歯を守るために使用されるフッ素はなぜ危険視されているのでしょうか。
フッ素の危険性
フッ素は過剰摂取した場合、健康に悪影響を及ぼします。症状は急性中毒、慢性中毒の2種類に分けることができます。
【急性中毒】
急性中毒の主な症状は嘔吐、下痢、腹痛などがあります。
体重1kgあたりフッ化物の摂取量が2mgで引き起こすとされています。
多くは子供のフッ化物製剤の誤飲、大量摂取が原因です。
【慢性中毒】
長期間にわたって高濃度のフッ素を摂取することで「フッ素症」を引き起こす可能性があります。
フッ素症は症状は以下の通りです。
- 歯の表面に茶色や白い斑点が現れる
- 骨の密度や強度が低下し、骨粗鬆症の症状が現れる
- 骨や関節に痛みが生じる
また、フッ化物の摂取が多い子どもたちはIQが低いことが判明したようです。
こちらは飲料水にフッ化物を添加することに対しての危険性を示したものですが
フッ素添加された地域では胎児と乳児の両方の脳に損傷を与え、IQの低下、ADHD有病率の向上が報告されています。
また母親による妊娠中のフッ化物の摂取がお腹の中の子供に影響を与えることも判明されています。
気になる方は上記の記事をご参考ください。
問題となった要因
主に海外で問題になっています。
海外ではフッ素を含む製品が多く、水道水やミネラルウォーターなどにも含まれ、フッ素が身近な存在とし、アメリカでは10代の子供の40%がフッ素症を引き起こしています。
フッ素添加水は虫歯予防の目的で行っている国がありますが、フッ素添加水の地域と非フッ素添加水の地域の子供の間で、虫歯率にほとんどの差はないことが判明していることもあり、フッ素添加に注意喚起しているようです。
日本ではフッ素を含む製品が少ないため、フッ素症の危険性は低いと言えます。
フッ化物入り歯磨き粉
フッ化物入りの歯磨き粉はWHO(世界保健機関)でも推奨されています。
フッ化物入り歯磨き粉の使用について
2023年1月、日本口腔衛生学会・日本小児歯科学会・日本歯科保存学会・日本老年歯科学会より
「4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法」がまとめられました。
フッ化物の推奨濃度は2歳以下でも1000ppmとなりました。
一般的にスーパーで売られている歯磨き粉は1450ppm程度、フッ素濃度の上限も1500ppmまでと定められています。
注意すべき点は、画像のように歯磨き粉の量を気を付けること、子どもが誤って飲み込まないようにすることです。
フッ素の摂取許容量
フッ化物1日あたりの摂取許容量はこちらです。
男性 | 女性 | 妊娠 | 授乳中 | |
---|---|---|---|---|
生後6ヵ月まで | 0.01mg | 0.01mg | ||
7~12ヵ月 | 0.5mg | 0.5mg | ||
1~3歳 | 0.7mg | 0.7mg | ||
4~8歳 | 1mg | 1mg | ||
9~13歳 | 2mg | 2mg | ||
14~18歳 | 3mg | 3mg | 3mg | 3mg |
19歳以上 | 4mg | 3mg | 3mg | 3mg |
フッ素はイワシ、エビ、海藻、じゃがいも、大根、ニンジン、みかん、りんご、緑茶やビールなどの食品にも含まれています。
日本人の食品から摂取するフッ素の量は0.4~1.8mgとされており、その含有量がごくわずかです。
また、体内に入ると胃や腸から吸収され、成人の場合は約90%は尿として体外へ排泄されるため、ほとんど体内に蓄積することはありません。
骨や歯の成長期にあたる子供の場合は、吸収されたフッ素の40%くらいが利用されます。
また、歯磨き粉に含まれるフッ化物は食品に比べ吸収されやすいです。
こちらも歯や骨などの組織に沈着するもの以外は尿として排出されるようですが
歯磨き粉を大量に飲み込んでしまった場合はかかりつけ医や歯科医に相談しましょう。
フッ素フリーの歯磨き粉
海外でフッ素が問題となってからフッ素フリーの歯磨き粉も増えてきました。
どのようなメリットデメリットがあるのか、どのような人が向いているか解説します。
メリット
- フッ素症のリスク低下
小さなお子さまは間違って歯磨き粉を飲んでしまうことがあります。フッ素の許容基準も低いのでやはり心配ですね。 - 自然由来成分、植物エキス配合
フッ素フリーの商品は自然由来成分、植物エキスを中心に配合されています。これらの成分は口腔の清潔さ、健康維持に寄与するとされています。 - ナチュラルな洗浄剤
フッ素フリーの歯磨き粉には、天然の洗浄剤や研磨剤が使用されていることがあります。大人も子供も安心して使える商品であると言えます。
デメリット
- 虫歯予防効果の軽減
フッ素を含む歯磨き粉のほうが、虫歯予防の効果は高いです。 - 単価が高い
フッ素が添加されている一般の歯磨き粉に比べ、フッ素無添加など安全に配慮された歯磨き粉は単価が高いです。
どのような人が向いているか?
小さなお子さまにはフッ素を含む歯磨き粉よりも、フッ素フリーの歯磨き粉が良い場合もあります。
ですが、実際にフッ素を含む歯磨き粉は、虫歯予防効果が高いので、歯科医や担当医に相談すると良いと思います。
ナチュラル、健康志向な方にもおススメです。天然成分や、植物エキスなどが中心な為、自然な口腔ケアをすることができます。
私が、フッ素フリーの歯磨き粉を選ぶ理由
フッ素が問題なのか、発泡剤なのか、香料なのか、原因がわからないのですが、歯磨きをしていると吐き気があり、歯磨きがうまくできませんでした。
そこで試しにフッ素の入っていない歯磨き粉(ヴェレダ)を使ってみると吐き気もでず、まともな歯磨きがやっとできたような気がします。
ヴェレダの歯磨き粉は泡立ちも少ないので、歯磨きもしやすく、仕上がりもさっぱりと気持ちいいです。
それ以来、フッ素入りの歯磨き粉は使っていません。
おススメのフッ素フリーの歯磨き粉
ヴェレダの歯磨き粉はいくつかバリエーションがありますが、人気なのはハーブやソルトだと思います。
両方とも試したことありますが、ハーブのほうが万人受けな感じだと思います。
ソルトは最初の塩感にびっくりするかもしれませんが、すぐに慣れます。プラントもスペアミント風味で人気そうなので試してみたいですね。
口腔ケアと健康
口腔ケアは咀嚼機能を維持し、栄養吸収を助けてくれる重要な健康習慣です。
定期的な歯科受診を推奨
3ヵ月に一度は口腔ケアを歯科で受けることをおススメします。
しっかり磨いているようで磨けていないことがあるので、アドバイスを受けることもできます。
また虫歯や歯周病の早期発見にもつながります。
デンタルフロスを使いましょう
フロスは毎日するほうが良いです。
歯ブラシだけの歯垢除去率は約60%です。磨いてきれいになったようで実は歯のスキマは全然届いていません。
残ってしまった歯垢はやがて歯石へと変わり、セルフケアでは落とせなくなります。
初めての人は持ち手付きのデンタルフロスがスーパーやコンビニでも売っているので使ってみて下さい。
歯磨きの推奨事項
歯磨きは少なくとも朝起きた時、寝る前の1日2回することが推奨されています。
フッ化物入り歯磨き粉を使用する場合、6歳以下のお子様にはフッ素症リスクを減らすために
- 歯磨き粉を誤って飲み込まないように見ておくこと
- 年齢に合った適切な量を使用すること
2歳未満のお子様には、フッ化物の入った歯磨き粉を使用するべきか医師に相談したほうが良いです。
口腔ケアを大事にしましょう
歯磨き粉のフッ素入りかフッ素無しかについてはどちらが自分に合ってるか両方試してみても良いと思います。
大事なのか口腔ケアをしっかりできていること。
個人的にはフッ素フリーの歯磨き粉(ヴェレダ)のほうが、歯磨きがしやすくなり、丁寧さが増したような気がします。
また、3ヵ月には一度、歯科で口腔ケアを受けています。
歯を大事にしていないと健康寿命は短くなってしまいますよ。
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